中小企業での調整項目

中小企業では、税効果会計を導入している所は少ないと思います。しかし導入を検討している所は多いのではないでしょうか。中小企業においては、会計と言うと課税計算をする事から始ります。通常は減価償却や貸倒引当金と言った計上に関しても、税法上で計上される金額を基にして会計上の金額にしていると言う事にしています。

 

日本国内だけでなく全世界にとっても不況の中、どの様にしてすると利益計上が出来るのか苦労していると思いますし、損金にもなっていないのに税法上認められている金額を超えてまで減価償却等をしていると言う事はあまり実行されていません。

 

そうなってくると、中小企業に対しては税効果会計を導入するきっかけになる様な事が無い感じがしますが、その企業が黒字経営をしているのであれば絶対に出てきてしまう項目が「未払事業税」と言う項目になります。

 

この事はどう言う事かと言うと、企業会計と言うのは発生主義に基づいて行う物で、当期末で発生する未払事業税をその期の費用と扱って計上しています。それに対して税法上では申告書を提出する際の損金として扱われて計上する為に、必ずと言って良い程差異が出て来るようになります。そして来期に必ず調整を再度する必要があるのです。

 

調整する事は必ず必要なのですが、その他にも中小企業に関しては特別償却と言う項目を、準備金の方式を取って行っている場合が有りますので、そう言う場合に税効果会計を適用する事を検討する必要があるでしょう。